石原光世のサイト’ぱんだぴあの’いしはら流ピアノレッスン
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レッスン

いしはら流ピアノレッスンの紹介です

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*いしはら流ピアノレッスンのすすめ

☆指文字奏法??☆

洋輔君(男子)は自閉症である。小学5年生の1月14日、私のところに来た。 「じゃあ、来週からピアノをしましょうね。」と別れた3日後、あの阪神大震災が起こった。 それまでレッスン場として借りていた家が全壊、しばらく作業所などを転々とした後、約1年ほど彼の家がレッスン場になった。
彼の場合、当初言葉での会話はできなかったが、筆談で自分の気持ちを表すことができたので、ある時から「指文字」でピアノを弾けるようになった。

指文字/ドの写真 指文字/レの写真 指文字/ミの写真 指文字/ファの写真 指文字/ソの写真
洋輔くんレッスン風景1

この方法も、指導する側に相当なテクニックが必要だ。最初のころは左手を私が弾き(だいたい和音で弾くようにしている。) 右手のメロディーをドレミで歌いながら、歌うちょっと前に指で音のサインを出す。
この、実際に音が出るちょっと前にサインを出すのがポイントである。
彼は先にサインを見て「ああ、次はファだな。」と思い、私の左手が鳴るときにファの音を弾く、といった具合である。

洋輔くんレッスン風景2

現在、この方法で演奏する生徒は彼を含めて2人いるが、どちらも最初、 ピアノの音がすぐ消えてなくなるのが不安だったらしく、「ファ〜」とのばして欲しい時に必ずたくさん音をたたいてしまう、という事があった。
それでも、こちらは動ぜずあくまで音楽のテンポで進めることが重要だ。 相手のテンポに合わせてしまうと、リズムが崩れてリズム感が悪くなる。

現在は、2人ともほぼ音が伸ばせるようになっている。慣れてきたら本人の左手で和音を弾くようにする。 両手を同時に動かすのが難しい場合は左手のみ手首を持ってサポートする。
ちなみに和音は「ドソ」「シソ」の2種類程度にしておく。